VMware vSphere 6.x での Microsoft Windows Server フェイルオーバ クラスタ:サポートされる構成のためのガイドライン
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VMware vSphere 6.x での Microsoft Windows Server フェイルオーバ クラスタ:サポートされる構成のためのガイドライン

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Article ID: 337987

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VMware vSphere ESXi

Issue/Introduction

VMware は、高可用性ソリューションの設計における柔軟性と豊富な選択肢を顧客に提供します。Microsoft では、VMware に対するクラスタリング ソリューションのサポートを明確に表明しています。

さらに、VMware は VMware on vSphere によってサポートされるストレージ プロトコルとノードの数に関するガイドラインを提供します。これは特に共有ストレージにアクセスする特定のクラスタリング ソリューションに焦点を置いています。Exchange Cluster Continuous Replication (CCR) や Database Availability Group (DAG) などの共有ストレージにアクセスしない他のクラスタリング ソリューションは、追加の検討事項のない物理システムに実装するように VMware vSphere に実装することができます。

この記事では、さまざまな Microsoft Windows Server Failover Clustering (WSFC) ソリューションと構成を実行するためのガイドライン、および vSphere のサポート ステータスについて説明します。

サポートされる Windows、SQL 2016、および vSphere バージョン(以前の SQL Server バージョンについては、「Resolution Section」を参照):

 

Windows バージョンvSphere の最小バージョンWSFCSQL 2016
FCI モード
SQL 2016
Always On 可用性グループ
vSphere 6.5 の Windows 2016vSphere 6.5 パッチ 1はいはいはい
vSphere 6.5 の Windows 2012vSphere 6.5はいはいはい
vSphere 6.0 の Windows 2016vSphere 6.0 GAはいはいはい
vSphere 6.0 の Windows 2012vSphere 6.0 GAはいはいはい


Symptoms:
免責事項:これは英文の記事「Microsoft Windows Server Failover Clustering on VMware vSphere 6.x: Guidelines for supported configurations (2147661)」の日本語訳です。記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。最新情報は英語版の記事で参照してください。

Environment

VMware vSphere ESXi 6.0
VMware vSphere ESXi 6.5

Resolution

VMware 製品での Microsoft クラスタリング ソリューションの VMware vSphere サポート
次の表は、Microsoft クラスタリング ソリューションの VMware vSphere サポートの概要を示しています。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

共有
ディスク

WSFC
共有ディスク

はい

はい1

はい5

いいえ

5

はい

はい

はい

はい4

はい

いいえ

はい2

はい3

Exchange のシングル
コピー クラスタ

はい

はい1

はい5

いいえ

5

はい

はい

はい

はい4

はい

いいえ

はい2

はい3

SQL クラスタリング

はい

はい 1

はい5

いいえ

5

はい

はい

はい

はい4

はい8,9

いいえ

はい2

はい3


共有
ディスク

ネットワークの負荷
分散

はい

はい 1

はい

はい

OS/app
と同じ

はい

はい

はい

該当なし

該当なし

いいえ

該当なし

該当なし

Exchange CCR

はい

はい1

はい

はい

OS/app
と同じ

はい

はい

はい

該当なし

該当なし

いいえ

該当なし

該当なし

Exchange DAG

はい

はい1

はい

はい

OS/app
と同じ

はい

はい

はい

該当なし

該当なし

いいえ

該当なし

該当なし

SQL AlwaysOn
可用性
グループ

はい

はい1

はい

はい

OS/app
と同じ

はい

はい

はい

該当なし

はい7

はい6

該当なし

該当なし

 
表 1 注
  1. DRS アフィニティ/非アフィニティ ルールが使用される場合。詳細については、この記事の「クラスタリングされた仮想マシンのための HA/DRS 固有の構成」セクションを参照してください。
  2. 共有ディスク構成の詳細については、この記事の「ディスクの構成」セクションを参照してください。
  3. Cluster in a Box (CIB) 構成でのみサポートされます。詳細については、この記事の「共有ストレージ クラスタリングに対する検討事項」セクションを参照してください。
  4. Windows Server 2012、2012-R2 および 2016 フェイルオーバ クラスタのみ。
  5. vMotion は Cluster Across Box (CAB) でのみサポートされます。仮想ハードウェア バージョン 11 以降が必要です。クラスタ ノードは非アフィニティ ルールを使用して構成し、クラスタの複数のノードが同じ ESXi ホスト上に常駐しないようにする必要があります。この記事の「クラスタリングされた仮想マシンのための HA/DRS 固有の構成」セクションを参照してください。
  6. Windows Server 2012 R2 の SQL 2012 と SQL 2014。vSphere 6.5 は Windows Server 2012 R2 の SQL 2016 のサポートを追加します。
  7. Windows Server 2012 R2 の Always On 可用性グループを備えた SQL 2012 および SQL 2014。vSphere 6.5 Patch1 は Windows Server 2012 R2 の SQL 2016 のサポートを追加します。
  8. Windows Server 2012 R2 の FCI を備えた SQL 2012 および SQL 2014。vSphere 6.5 は Windows Server 2012 R2 の SQL 2016 のサポートを追加します。
  9. Windows Server 2012 R2 の Always On 可用性グループおよび FCI を備えた SQL 2012 および SQL 2014。vSphere 6.5 Patch1 は Windows Server 2012 R2 の SQL 2016 のサポートを追加します。
  • Microsoft Windows Server フェイルオーバ クラスタリング (WSFC) は、SQL Server Always On 可用性グループ(非共有ストレージ)の VMware vSAN バージョン 6.1 以降でサポートされています。
  • Microsoft Windows Server フェイルオーバ クラスタリング (WSFC) 仮想マシンは、共有 Small Computer System Interface (SCSI) バスを使用します。

    共有バスを使用する仮想マシンでは、WSFC ノード間のハートビートが中断されてしまうので電源を投入したまま仮想マシン ハードウェアを交換することができません。これらのアクティビティはサポートされず、WSFC ノード フェイルオーバの原因となります。
     
    • ディスクのサイズの増加
    • メモリのホット追加
    • CPU のホット追加
    • スナップショットの使用
    • 仮想マシンの状態の一時停止と再開
    • 仮想スワップまたはメモリ バルーニングを引き起こすメモリのオーバーコミット

:MSCS の制限についての詳細は、『vSphere Resource Management Guide』の「vSphereMSCS 設定の制限」セクションを参照してください。
  • このドキュメントでは VMware は SQL ミラーリングをクラスタリング ソリューションとは見なしません。VMware は、特に制限を設けることなく vSphere の SQL ミラーリングを完全にサポートします。
  • vSphere の SQL Server Always On 可用性グループは非共有ディスク構成でのみサポートされます。ただし、表 1 の脚注で特に規定されていない限り、システム ディスクの VMDK を NFS データストアに配置することはできません。
  • WSFC クラスタは、VMware 準仮想化 SCSI コントローラでサポートされます。
  • 共有ディスク構成の Storage vMotion はサポートされていません。
  • ESXi 6.0 以降では、Windows Server 2008 SP2 以降の最大 5 ノードのクラスタをサポートします。詳細については、『Setup for Failover Clustering and Microsoft Cluster Service Guide』を参照してください。
  • 物理 Windows サーバ ノードおよび仮想マシン ノードの両方から成る Microsoft クラスタがサポートされています。詳細については、『Setup for Failover Clustering and Microsoft Cluster Service Guide』の「物理および仮想マシンのクラスタリング」セクションを参照してください。
  • Microsoft SQL Server Always On フェールオーバ クラスタ インスタンス (FCI) は、以下の条件のもとで VMware vSphere でサポートされます。

     
    • FCI ノードが別の ESXi ホストにホストされている場合(Cluster Across Box 構成)、FCI ノードが認識する共有ディスクは、物理互換モードで仮想 SCSI コントローラに接続された Raw デバイス マッピング (RDM) ディスクとして構成する必要があります。
    • さらに、DRS 非アフィニティ ルールを使用して、この FCI 構成に参加している仮想マシンを別の ESXi ホスト上に常時分けておく必要があります。
    • このタイプの FCI 構成の場合、vMotion 操作は、以下の条件のもとでサポートされます。

       
      • 仮想マシンは、ハードウェアの互換性バージョン 11 以上にする必要があります。
      • vMotion ポートグループが配置されている仮想スイッチは、10 GB の物理アップリンクに接続する必要があります。これが可能でない場合は、vMotion ポートグループの接続先である仮想スイッチでジャンボ フレームを有効にする必要があります。
         
    • VMware では、SQL Server 2012 よりも前のバージョンの SQL Server におけるレガシーの SQL クラスタリング オプションである Microsoft クラスタリング サービス (MSCS) の vMotion をテストしておらず、検証していません。そのため、VMware では、MSCS で構成された仮想マシンの vMotion をサポートしません。
    • どのバージョンの vSphere でも、物理モードの RDM では Storage vMotion がサポートされません。

システム ディスク I/O 待ち時間による不要なクラスタ ノードのフェイルオーバを回避するため、仮想ディスクは、下位プロトコルの種類に関わらず VMFS ボリュームの EagerZeroedThick フォーマットのみを使用して作成する必要があります。

:適切な VAAI NAS プラグインを使用して VAAI 対応の NAS アレイに EagerZeroedThick VMDK を作成することができますが、NFS は Microsoft クラスタリングでサポートされているストレージ プロトコルではありません。この注の例外は上記の表 1 の注の脚注 6 です。

一般的に使用される Microsoft クラスタリング ソリューション
 
VMware ユーザーが仮想マシンで一般的に使用する Microsoft クラスタリング ソリューションは、次のとおりです。
 
  • Microsft クラスタリング サービス:WSFC または Windows Server フェイルオーバ クラスタは、オペレーティング システム レベルでフェイルオーバと可用性を提供するクラスタリング機能です。一般的にクラスタリングされたアプリケーションには以下が含まれます。
    • Microsoft Exchange Server
    • Microsoft SQL Server
    • ファイルと印刷サービス
    • カスタム アプリケーション
       
  • Microsoft Network Load Balance (I/O 負荷分散):Microsoft Network Load Balance (NLB) は、バックエンド データベースおよびアプリケーション サーバにフロントエンドを提供する Web サーバのような、ステートレス アプリケーションまたはマルチティア アプリケーションのティア 1 に適しています。物理的な代替物となるのは、F5 から利用可能なアプライアンスです。

    :クラスタリング ソリューションを使用しない仮想マシン間の共有 RDM はサポートされていません。
     

Microsoft クラスタ構成を実行するための VMware vSphere サポート

次の表は、Microsoft クラスタ構成を実行するための VMware vSphere サポートの概要を示しています。

クラスタリング
ソリューション

サポート
ステータス

クラスタリング バージョン

WSFC
共有ディスク

サポート対象

Windows Server 2003 1
Windows Server 2008
Windows Server 2008 R2
Windows Server 2012
Windows Server 2012 R2
Windows Server 2016

追加の考慮事項を参照

ネットワーク
負荷分散

サポート対象

Windows Server 2003 SP2
Windows Server 2008
Windows 2008 R2
Windows Server 2012
Windows Server 2012 R2
Windows Server 2016

 

SQL クラスタリング

サポート対象

Windows Server 2003 1
Windows Server 2008
Windows 2008 R2
Windows Server 2012
Windows Server 2012 R2
Windows Server 2016

追加の考慮事項を参照

SQL Always On
可用性
グループ (非共有ディスク)

サポート対象

Windows Server 2008 SP2 以上
Windows Server 2008 R2 SP1 以上
Windows Server 2012
Windows Server 2012 R2
Windows Server 2016

 

Exchange の
シングル コピー
クラスタ

サポート対象

Exchange 2003 1
Exchange 2007

追加の考慮事項を参照

Exchange CCR

サポート対象

Windows 2003 1
Windows 2008 SP1 以上
Exchange 2007 SP1 以上

 

Exchange DAG

サポート対象

Windows 2008 SP2 以上
Windows 2008 R2 以上
Windows Server 2012
Windows Server 2012 R2
Exchange 2010
Exchange 2013

 
 

表 2 注

  1. この表は VMware on vSphere によるサポートステータスをまとめたものです。サードパーティ ソフトウェア ベンダーのサポート ステータスは異なる場合があるので、それぞれのベンダーに確認してください。たとえば、VMware はクラスタリングされた Windows Server 2003 仮想マシン上で WSFC を使用した構成をサポートしますが、Microsoft はサポートしません。同じことが、オペレーティング システム バージョンのサポート ステータスにも当てはまります。ソフトウェアのサポートが終了期限に達すると、それぞれのソフトウェア ベンダーのライフ サイクル ポリシーに応じて、サポートが限定されたりサポートされなくなる可能性があります。VMware は本番環境ではサポート期限の切れた製品を使用しないことを推奨します。
  2. SQL ミラーリング、SQL Server Always On 可用性グループ(非共有ディスク)、Exchange Database Availability Group (DAG) などの共有ディスク構成を使用しないゲスト内クラスタリング ソリューションでは、VMware からの明示的なサポート ステートメントが必要ありません。ただし、システム ディスクの VMDK を NFS データストアに配置しないでください。

注記

  • システム ディスク (C: ドライブ)の仮想ディスクは、下位プロトコルに関わらず、ローカルの VMFS または SAN ベースの VMFS データストアにのみ配置することができます(表 1 の脚注の例外を参照)。システム ディスクの仮想ディスクは EagerZeroedThick フォーマットを使用して作成する必要があります。
  • Windows 2012 および 2012 R2 では、クラスタの検証が「Validate Storage Spaces Persistent Reservation(ストレージ領域の永久予約を確認してください)」というメッセージで完了します。この警告は無視してかまいません。

WSFC、SQL および Exchange に対する Microsoft クラスタリングの詳細については、Windows Server Catalog から適切なドロップダウンを選択してください。

:このリンクは 2015 年 3 月 31 日時点のものです。リンクが切れているのに気づいた場合はご連絡ください。VMware の担当者がリンクをアップデートします。

VMware vSphere 6 は、Windows Server 2012 フェイルオーバ クラスタと Windows Server 2012 R2 フェイルオーバ クラスタを完全にサポートしています。
 
詳細については、次の Microsoft サポート技術情報の記事を参照してください。
 
:このリンクは 2014 年 2 月 11 日時点のものです。リンクが切れているのに気づいた場合はご連絡ください。VMware の担当者がリンクを更新します。

共有ストレージ クラスタリングに対する検討事項

ストレージ プロトコル

  • ファイバ チャネル:クォーラムまたはデータの共有ストレージを使用する構成はファイバ チャネル (FC) ベースの RDM で行うことができます(Cluster Across Box (CAB) の場合は物理モード、Cluster in a Box (CIB) の場合は仮想モード)。クォーラムまたはデータは iSCSI と FCoE のどちらでも使用することができます。
    仮想ディスクベースの共有ストレージは CIB 構成でのみサポートされ、VMFS データストアの EagerZeroedThick オプションを使用して作成する必要があります。
  • ネイティブ iSCSI(ゲスト OS 外):vSphere 6 以降でサポートされます。
  • ゲスト内の iSCSI ソフトウェア イニシエータ:他のすべての構成が文書化およびサポートされた WSFC 構成を満たす場合、VMware はゲスト内 iSCSI イニシエータを使用する WSFC の構成を完全にサポートします。VMware 仮想マシンでこの構成を使用することは、物理環境で使用することと比較的似ています。この構成では、vMotion は VMware によってテストされていません。
  • ゲスト内 SMB(サーバ メッセージ ブロック)プロトコル:他のすべての構成が文書化およびサポートされた WSFC 構成を満たす場合、VMware はゲスト内 SMB を使用する WSFC の構成を完全にサポートします。VMware 仮想マシンでこの構成を使用することは、物理環境で使用することと比較的似ています。この構成では、vMotion は VMware によってテストされていません。
  • FCoE:FCoE は vSphere 6 以降で完全にサポートされています。

仮想 SCSI アダプタ

共有ストレージは、クラスタリングされた仮想マシンの専用仮想 SCSI アダプタに接続する必要があります。たとえば、システム ディスク(ドライブ C:)を SCSI0:0 に接続すると、最初の共有ディスクは SCSI1:0 に接続され、データ ディスクは SCSI1:1 に接続されます。

Windows Server 2008 以降の共有ストレージ SCSI アダプタは LSI Logic SAS タイプである必要があります。それ以前の Windows バージョンは LSI Logic Parallel タイプを使用する必要があります。(準仮想化 SCSI コントローラについては、上記の表 1 の注を参照)。

ディスクの構成

  • RDM:クォーラムまたはデータの共有ストレージを使用する構成はファイバ チャネル (FC)、iSCSI または FCoE ベースの RDM で行うことができます(Cluster Across Box (CAB) の場合は物理モード、Cluster in a Box (CIB) の場合は仮想モード)。
  • VMFS:クラスタリングされた仮想マシンの共有ストレージとして使用される仮想ディスクは VMFS データストアに常駐する必要があり、EagerZeroedThick オプションを使用して作成する必要があります。これは、コンソール、vSphere CLI、またはユーザー インターフェイスからコマンド vmkfstools を使用して実行することができます。

vmkfstools コマンドを使用して EagerZeroedThick ストレージを作成するには:

  1. ホストのコンソールにログインするか、VMware vSphere CLI を起動します。

    たとえば、次のコマンドを実行して 10 GB のファイル indatastore1namedmyVMData.vmdk を作成します。
     
    • コンソールを使用する場合:

      vmkfstools –d eagerzeroedthick –c 10g /vmfs/volumes/datastore1/myVM/myVMData.vmdk

      :10g を希望のサイズに置き換えます。
       
    • vSphere CLI を使用する場合:

      vmkfstools.pl --serverESXHost --usernameusername --passwordpasswd –d eagerzeroedthick –c 10g /vmfs/volumes/datastore1/myVM/myVMData.vmdk
ユーザー インターフェイスを使用して EagerZeroedThick ストレージを作成するには:
  1. vSphere Client を使用して、新しい仮想ディスクを作成する仮想マシンを選択します。
  2. 仮想マシンを右クリックして、[設定の編集] をクリックします。
  3. [仮想マシンのプロパティ] ダイアログ ボックスから、[追加] をクリックして新しいハードウェアを追加します。
  4. [ハードウェアの追加] ダイアログ ボックスで、デバイス リストから [ハード ディスク] を選択します。
  5. [新規仮想ディスクを作成] を選択して、[次へ] をクリックします。
  6. 作成するディスクのサイズを選択します。
  7. 仮想マシンを備えたデータストアを選択するか、[データストアの指定] をクリックして、データストアを参照し目的のデータストアを見つけて選択します。
  8. EagerZeroedThick ディスクを作成するには、[Fault Tolerance などのクラスタリング機能をサポート] を選択します。

    :手順 8 は最後の構成手順です。[フォールト トレランスなどのクラスタリング機能をサポート] を選択した後でデータソースを変更すると、選択が解除されてしまいます。
     
  9. ウィザードを完了して仮想ディスクを作成します。

非共有ストレージ クラスタリング

非共有ストレージ クラスタリングとは、アプリケーションのデータまたはクォーラム情報を格納するために共有ストレージを必要としない構成を意味します。データは他のクラスタ ノードにレプリケート(たとえば CCR)されるか、ノード間で分散(たとえば DAG)されます。

これらの構成は、特定のストレージ プロトコルまたはノードの数に関する VMware による追加の検討事項を必要とせず、物理環境と同じように仮想環境にデプロイすることができます。

  • Microsoft Exchange 2007 の Exchange Cluster Continuous Replication (CCR) では、データはネットワーク上のクラスタ ノード間でレプリケートされます。Microsoft Exchange 2010 の Exchange Database Availability Group (DAG) は、Exchange 2007 で使用されていた CCR 機能を置き換えるものです。この機能はネットワークベースなので共有ストレージを必要としません。関連情報については、『Microsoft Exchange 2010 on VMware Best Practices Guide』を参照してください。
  • Microsoft Network Load Balance (NLB) はマルチキャスト モードで構成する必要があります。詳細については、「Sample Configuration - Network Load Balancing (NLB) Multicast Mode Configuration (1006558)」を参照してください。
クラスタリングされた仮想マシンのための HA/DRS 固有の構成
 
アフィニティ/非アフィニティ ルール

クラスタ内の仮想マシンでは、仮想マシン間のアフィニティまたは非アフィニティ ルールを作成する必要があります。仮想マシン間のアフィニティ ルールは、どの仮想マシンを同じホストに配置するかを指定します(たとえば WSFC 仮想マシンのクラスタを 1 つの物理ホストに配置するなど)。仮想マシン間の非アフィニティ ルールは、どの仮想マシンを別々の物理ホストに配置するかを指定します(たとえば WSFC 仮想マシンのクラスタを複数の物理ホストに配置するなど)。
1 つの物理ホスト上の仮想マシンのクラスタの場合、アフィニティ ルールを使用します。複数の物理ホスト上の仮想マシンのクラスタの場合は、非アフィニティ ルールを使用します。

アフィニティまたは非アフィニティ ルールを構成するには:
  1. vSphere Client でインベントリのクラスタを右クリックし、[設定の編集] をクリックします。
  2. VMware DRS の [クラスタ設定] ダイアログの左ペインで、[ルール] をクリックします。
  3. [追加] をクリックします。
  4. [ルール] ダイアログで、ルールの名前を入力します。[タイプ] ドロップダウンで、[ルール] を選択します。

    1つの物理ホスト上の仮想マシンのクラスタの場合は、[仮想マシンの包括] を選択します。
    複数の物理ホスト上の仮想マシンのクラスタの場合は、[仮想マシンの分割] を選択します。
     
  5. [追加] をクリックします。
  6. ルールが適用される 2 つの仮想マシンを選択して、[OK] をクリックします。
  7. [OK] をクリックします。
     

マルチパス構成

Path Selection Policy (PSP)

ラウンド ロビン PSP は、vSphere 6 の共有ストレージ クラスタリングと共に使用される RDM によってマッピングされる LUN でサポートされます。

:アレイの観点からも、ラウンド ロビン PSP (PSP_RR) もサポートされることを確認する必要があります。 詳細については、『Storage/SAN Compatibility Guide』を参照してください。


サードパーティのマルチパス プラグイン (MPP) を使用するパス選択ポリシー (PSP)

N+1 クラスタ構成は、物理マシンのクラスタ ノードが仮想マシンのノードによってバックアップされている場合(すなわち、各クラスタ ノード ペアの 1 つのノードが仮想マシンにある場合)に発生します。この構成では、物理ノードをマルチパス ソフトウェアで構成することはできません。詳細については、サードパーティ ベンダーのベストプラクティスとサポートを参照してください。

Microsoft Windows Server フェイルオーバ クラスタと Microsoft クラスタリング サービス のセットアップ ガイド

詳細については、ESXi 6.0 のセットアップ ガイドを参照してください。



Additional Information

vSphere のその他のバージョンについては、マスターの「KB 1037959」の関連記事へのリンクを参照してください。Microsoft Windows Server Failover Clustering on VMware vSphere 6.x: Guidelines for supported configurations