組み込み PSC または外部 PSC を使用した vCenter Server Appliance の展開
VCHA のセットアップに使用する vCenter Server Appliance を展開します。
- vCenter Server Appliance 6.5 を vCenter Server 6.0 または 5.5 で管理される ESXi 6.0 または 5.5 のホストに展開すると、それは管理用 vCenter Server とみなされます。
- 新しい環境を展開する場合、VMware では、vCenter Server Appliance 6.5 を ESXi 6.5 ホストに展開することをお勧めしています。
- VMware では、VCHA ノードを、最低 3 台の ESXi ホストを含む DRS 対応クラスタに展開することをお勧めしています。
管理および vCenter HA トラフィック ネットワークの構成
- 次のような状況で vCenter 管理トラフィックおよび vCenter HA トラフィック用に vCenter HA ノードを実行している ESXi ホストを構成します。
- ESXi ホストには、標準スイッチまたは Distributed Switch のいずれかに接続した 2 つのネットワーク(ポート グループ)が必要です。
- それらは、別のサブネット上にある必要があります。
たとえば、サブネット 10.20.xxx.xxx 上にある管理ネットワークおよび 10.100.yyy.yyy 上にある vCenter HA ネットワーク。
注:アクティブ ノードとパッシブ ノードが別のデータセンターにある場合は、vCenter HA ネットワークの遅延を確実に 10 ミリ秒未満にします。ネットワークの経路を構成するには、「追加のルーティング構成」セクションを参照してください。
- 以下を確実に構成します。
- DNS サーバの同じ vCenter Server Appliance FQDN にマッピングされた vCenter Server 管理ネットワーク(アクティブおよびパッシブ)用の 2 つの固定 IP アドレス。
- 2 つの ESXi ホスト間にある vCenter HA ネットワーク トラフィック専用のプライベート ネットワークまたは vLAN。
- vCenter HA ネットワーク トラフィック用の 3 つのプライベート固定 IP アドレス。
- 2 つ目のネットワーク アダプタを vCenter Server Appliance 6.5 に追加して、vCenter HA ネットワーク ポート グループに接続します。アダプタ タイプを、vCenter Server Appliance を展開したデフォルトのネットワーク アダプタと確実に同じにします(vCenter Server Appliance は VMXNet3 アダプタで展開されます)。vCenter HA ネットワークのアドレスを使用して、2 つ目のネットワーク アダプタの IP アドレスを構成します。2 つ目のアダプタの構成については、「How to manually add a second NIC to the vCenter Server Appliance 6.5 for VCHA (2147155)」を参照してください。
注: - 外部ルーティングされた IP アドレスについては、この記事の最後にある「追加のルーティング構成」セクションを参照してください。
- IPv6 設定で、[IPv6 設定を自動的に取得] を確実に無効にします。
- vCenter Server 6.5 で、デュアル IP スタックの使用(IPv4 および IPv6)はサポートされません。
vCenter High Availability を展開する
- vSphere Web Client を使用して、アクティブ ノードにログインします。
- インベントリにある vCenter Server オブジェクトを右クリックし、[vCenter HA の設定] を選択します。
- [構成] をクリックします。
- [詳細構成] オプションを選択し、[次へ] をクリックします。
- パッシブ ノードの HA ネットワークの IP アドレスとサブネット マスクを入力します。
- [フェイルオーバー時に管理ネットワークをオーバーライドする] オプションを選択し、パッシブ ノードの vCenter Server 管理ネットワークの IP アドレスを入力します。
注:フェイルオーバー IP アドレス(パッシブ ノード vCenter の管理ネットワーク)は、別のネットワーク上(サブネット/データセンター/ビル/サイト)にあるため、アクティブ ノードのものとは異なります。
- 監視ノードの HA ネットワークの IP アドレスとサブネット マスクを入力します。
- [次へ] をクリックします。
- [終了] はクリックしないでください。
vCenter Server Appliance をクローン作成して、vCenter HA のパッシブノードと監視ノードを作成する
パッシブ ノードをクローン作成する
- 管理用 vCenter Server で、アクティブ ノードからパッシブ ノードをクローン作成します(カスタマイズして)。仮想マシンの名前を指定します(たとえば、vcha-peer)。
- パッシブ ノードのクラスタ、ESXi ホスト、およびデータストアを選択します。
- [オペレーティング システムのカスタマイズ] および [作成後に仮想マシンをパワーオン] を選択して、[次へ] をクリックします。
- [新しいカスタマイズ仕様の作成] アイコンを選択して、名前を指定します(たとえば、vcha-passive-spec)。
- 前に収集した情報を使用してウィザードを完了します。
注:
- コンピュータ名は、アクティブ ノードのホスト名/DNS ホスト名と同じにする必要があり、ドメイン名は別途指定する必要があります。
- 別の地域にある場合でも、vCenter Server のアクティブ ノードと同じタイム ゾーンを確実に選択するようにします。
- クローンをカスタマイズすると、NIC1 と NIC2 の IP アドレスがデフォルトの DHCP になります。これらは、固定に変更する必要があり、IP アドレスは前に入力した収集済みのものです。
- [終了] をクリックします。
- 新たに作成したカスタマイズ仕様をリストから選択し、[次へ] をクリックします。
- 設定を確認し、[終了] をクリックして、パッシブ ノードのクローン作成操作を開始します。
監視ノードをクローン作成する
- 管理 vCenter Server から、アクティブ ノードから監視ノードをクローン作成してカスタマイズします。仮想マシンの名前を指定します(たとえば、vcha-witness)。
- 監視ノードのクラスタ、ESXi ホスト、およびデータストアを選択します。
- [オペレーティング システムのカスタマイズ] を選択します。
注:今回は、[作成後に仮想マシンをパワーオン] を選択しないでください。
- [次へ] をクリックして、[新しいカスタマイズ仕様の作成] を選択して、名前を指定します(たとえば、vcha-witness-spec)。
- 前に収集した情報を使用してウィザードを完了します。
注:
- コンピュータ名は、アクティブ ノードのホスト名/DNS ホスト名と同じにする必要があり、ドメイン名は別途指定する必要があります。
- 別の地域にある場合でも、vCenter Server のアクティブ ノードと同じタイム ゾーンを確実に選択するようにします。
- 監視ノードは管理 NIC を使用しないため、これを構成する必要はありません。vCenter HA ネットワーク インターフェイスを編集し、vCenter HA 構成ウィザードで指定したのと同じ情報を指定します。
- [終了] をクリックします。
- 新たに作成したカスタマイズ仕様をリストから選択し、[次へ] をクリックします。
- 設定を確認し、[終了] をクリックして、監視ノードのクローン操作を開始します。
- オプション:監視ノードのクローン作成を終了したら、仮想マシンの設定を編集し、vCPU の数を 1 に減らして、メモリを 512 MB に減らします。このようにすると、クラスタ内のリソースが節約され、vCenter Server のパフォーマンスに影響しません。
- 監視ノード仮想マシンをパワーオンします。
ウィザードで vCenter HA の展開を終了する
パッシブ ノードと監視ノードのクローン作成が完了して仮想マシンがパワーオンしたら:
- 後述の「追加のルーティング構成」セクションで説明するように、必要に応じて、固定ルートを設定します。
- アクティブ ノード、パッシブ ノード、監視ノード間で eth1/HA ネットワーク IP アドレスを ping して、ネットワークを確実に正しく設定します。
追加のルーティング構成
アクティブ仮想マシン、パッシブ仮想マシン、および監視仮想マシンが別のサブネット/ネットワーク上にある場合は、追加の構成が必要です。
HA ネットワーク トラフィック パケットを適切にルーティングするには、/etc/systemd/network/10-eth1.network に手動で固定ルート([Route])セクションを設定する必要があります。
パッシブおよび監視仮想マシンをクローン作成したら、固定 [Route] を、アクティブ ノード、パッシブ ノード、および監視ノードに設定します。
- アクティブ ノード:[Route] を設定して、パッシブ ノードと監視ノードへの通信を確立します。
- パッシブ ノード:[Route] を設定して、アクティブ ノードと監視ノードへの通信を確立します。
- 監視ノード:[Route] を設定して、パッシブ ノードと監視ノードへの通信を確立します。
たとえば、
- 次のコマンドを実行して、eth1/HA ネットワークを再起動します。 systemctl restart systemd-networkd
- HA ネットワーク(eth1 IP アドレス)のアクティブ ノード、パッシブ ノード、および監視ノード間で確実に ping できるようにします。
- vCenter HA ウィザードに戻って [終了] をクリックします。