VMFS は、複数の仮想マシンが同じ仮想ディスク(.vmdk ファイル)を開いて書き込むことが(デフォルトで)無効にされているクラスタ ファイル システムです。これにより、複数の仮想マシンが同じ .vmdk ファイルに誤ってアクセスすることが回避されます。
マルチライター オプションを使用すると、VMFS でサポートされるディスクを複数の仮想マシンで共有できます。このオプションを使用することで VMware Fault Tolerance がサポートされ、プライマリ仮想マシンとスタンバイ仮想マシンが .vmdk ファイルに同時にアクセスできるようになります。
複数の異なる仮想マシンから書き込み操作が実行されてもデータ損失が発生しないことがアプリケーションによって保証される、特定のクラスタ対応アプリケーションの保護をこのオプションを使用して無効にすることができます。このドキュメントでは、仮想ディスクにマルチライター フラグを設定する方法について説明します。
警告:この保護を無効にする場合は注意してください。共有ディスクへの書き込みに関して、仮想マシン内のアプリケーションが一貫性を維持しない場合、この変更によってデータが破損することがあります。結果として、下のリストに示すように、一部の仮想マシン操作および vSphere の機能はサポートされません。
使用事例:
アクションまたは機能 | サポート対象 | サポート対象外 | 注 |
仮想マシンのパワーオン、パワーオフ、再起動 | √ | ||
仮想マシンのサスペンド | × | ||
仮想ディスクのホット アド | √ | 既存のアダプタに対してのみ | |
デバイスのホット リムーブ | √ | ||
仮想ディスクのホット拡張 | × | ||
デバイスの接続と切断 | √ | ||
スナップショット | × | 仮想バックアップ ソリューションは、vStorage API を介してスナップショットを利用します(VMware Data Recovery、vSphere Data Protection など)。これらもサポート対象外です。 | |
独立型通常ディスクの仮想マシンのスナップショット | √ | vSphere 5.1 Update2 以降でサポートされます | |
クローン作成 | × | ||
Storage vMotion | × | ストレージの移行を開始するには仮想マシンの一時停止が必要となるため、共有ディスクも非共有ディスクも Storage vMotion を使用して移行することはできません。 | |
変更ブロックのトラッキング (CBT) | × | ||
vSphere Flash Read Cache (vFRC) | × | 古い書き込みにより、データの損失や破損が生じる可能性があります。 | |
vMotion | √ | ORAC のみに対してサポートされ、8 つの ESX/ESXi ホストに限定されています。 |
Host Client 経由でマルチライター フラグを構成するには: